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田渕ひさ子(ナンバーガール)
皆さまご存知、女性ロックギタリスト田渕ひさ子さん
ナンバーガールのギタリストとしてキャリアをスタートさせ、ナンバーガール解散後は自身でバンドを結成したり、椎名林檎やスーパーカーのフルカワミキさんとバンドを組んでみたり、日本のオルタナティブロックバンドの雄bloodthirsty butchersに参加したり…
一言で言うなら
引く手数多の売れっ子ギタリストってところですかね!
そしてそして…
ご存知のように2019年に再結成を果たしたナンバーガール
筆者、ライブ観に行ってきました!
相変わらずの轟音ギターをブチかましてた田渕さん
筆者が若い頃は「凄いなぁ、カッコいいなぁ」と、ただ圧倒されるだけだったんですが
年月を経てからもう一度観たら「〇〇が〇〇だからこういうサウンドなのか、カッコいいなぁ」という感じで、感動しながらも彼女のギターサウンドがどのように凄いのか?という視点で観ることができたと思います!
もうこうなったら…
筆者の独断と偏見だらけで、余すところなく田渕さんの素晴らしさを語ろうかな!と思います
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使用機材やエフェクター、サウンドメイキングを徹底分析!
余談は置いといて、早速機材を紹介していこうと思います!
Fender USA JAZZMASTER
田渕さんと言えばこのジャズマスター!
楽器屋さんでジャガーを見かけて「カッコいいな!」と思った田渕さん、ですが…選んだのは形は似ているけれどサウンドは全く別物のジャズマスター
結果的にはジャズマスターを選んだことがナンバーガール内でもサウンドメイキングの中で効果的な役割を果たすことになります!
ジャズマスターについている2つのピックアップは普通のシングルコイルピックアップよりも出力が高く、荒々しくて太いサウンドが特徴です!
つまり…
フェンダー特有のソリッドなサウンド感を残しつつ図太いパンチのあるサウンドを作ることができるんです!
元々はジャズギタリストの為に作られたギターなんだそうですが、こんなにロックバンドのサウンドメイキングに役立つなんてジャズマスターが開発された時には誰も想像していなかったでしょうね!
そんなジャズマスを手足のように操る田渕さん、時折ブースターを踏んで爆発力のある轟音ソロを弾いたかと思えば、空間系エフェクターを多用して不思議な世界を演出したり…
ジャズマスター ならではの個性的なサウンドが彼女のギターサウンドをより個性的にしていると言っても過言ではないでしょう!
Marshall 1959Mt.2 SUPER LEAD + ORANGE OR412
で、筆者的には彼女の爆音ギターの1番の原因だと確信しているのがこのセット
マーシャル100ワットのヘッドにオレンジのキャビネットって…
どれだけ大きい音出したいんですか?
って言いたいですね!
マスターボリュームのついていないこのタイプのマーシャルのヘッドはとにかく音が大きくて、ツマミをほんのすこし捻るだけで「ライブハウスでこの音出していいのか?」というぐらい大きい音がします
これはPAシステムが発達していなかった時代に大きな会場で鳴らすために設計されたからこそ、なんだけれど…そんな点を差し置いてでも本当に素晴らしいサウンドを得られるこのアンプ、大きいながらも素晴らしい音、まさに田渕さんのギタープレイにぴったりだと思います
そしてそんな爆音を実際に音の塊として出力するオレンジのキャビネットも面白いですよね!見た目が派手だと言うだけではなく「作り」もマーシャルのキャビより頑丈なので、より芯のあるサウンドを作り出すことができます
このセットを使えば「極上の爆音ロックサウンド」を作ることができるでしょうね!
エフェクトボード
さてさて「極上の爆音ロックサウンド」なんですけれど、そのまま垂れ流そうもんならメリハリもアンサンブルもへったくれもありません…
そんな問題を解決するのがこのエフェクトボード!
スイッチャー全盛の現代のボード業界に一石を投じるこのボード
まさにロックバンドのギタリスト!潔さしかありません
このボードの中で特筆すべきはやはりBD-2 ブルースドライバーです!
ご存知の方も多いかもしれませんが、田渕さんはこのエフェクターをアッテネーター替わりに使っています。そのままでは音量が大きすぎるマーシャル+オレンジのセットで作られたサウンドを…
小さくするために使っているんです
レベルを絞ってマーシャルの轟音を絞りつつ、BD-2の独特なジャリっとしたサウンドがジャズマスターと組み合わさってあのサウンドが出来上がります…って結果だけ言うのは簡単なことなんですけれど、このシステムを考えついた田渕さん、本当に面白い発想だな!と思います
ジャズマスターも、マーシャルも、オレンジも、エフェクターも
セオリーを無視した超個性的な使い方です
常識にとらわれないサウンドメイキングによって彼女の唯一無二のサウンドが作り出されているんですね!
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椎名林檎とMステに出演!
そんな超個性的なギタリストを、超個性的なアーティストが放っておく訳はなく…
あの椎名林檎さんも自身のバンドのギタリストとして田渕さんとコラボしています!
本日は椎名林檎ちゃんのバックで、ミュージックステーションでした!!(きゃーーーっ)
大っ好きな曲”正しい街”をTOKIEさん、boboさんと一緒に演奏できて嬉しかった!!!ありがとうございました!!(わー!!) pic.twitter.com/oHeWKtgqlk
— 田渕ひさ子 (@__hisako) November 22, 2019
椎名林檎さんも田渕さんも福岡県出身、10代の頃出演したティーンズミュージックフェスティバルで共演した過去もある彼女たち
昔からお互いに認め合っていた音楽仲間だったんですね!
まとめ
再結成したナンバーガールのライブを実際に見てきた筆者の感想ですが
田渕さんのギターサウンドは円熟味を増していたけれど、ヒリヒリした尖った部分は過去に観た時よりもより尖っていたように思います!
フィードバックや、ソロの際のブーストされたサウンド、空間系やモジュレーション系を多用した浮遊感のあるサウンドまで全てを使いこなしてナンバーガールの摩訶不思議な世界観をよりカオスな方向へと導いていたように思います!
若い頃の勢いだけでなく、キャリアを重ねることによって積み上げてきた奥深さ
再結成ナンバーガールの見所の1つと言ってもいいかもしれませんね!
これからの田渕さんの活動から目が離せない筆者です!
最後まで読んでいただいてありがとうございました!