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THEE MICHELLE GUN ELEPHANT (ザ・ミッシェルガンエレファント)
90年代から2000年代前半に日本ロックシーンにその名を轟かした
THEE MICHELLE GUN ELEPHANT (ザ・ミッシェルガンエレファント)
60年代の音楽やカルチャーに影響を受けたストレートなロックサウンドが持ち味
- Vo.チバユウスケ
- Gt.アベフトシ
- Ba.ウエノコウジ
- Dr.クハラカズユキ
の4人組です!
2003年に惜しくも解散してからも日本の音楽シーンに影響を与え続け、そのフォロワーを現在も増やし続けています。
さて、ミッシェルのアーティスト写真を見ていると、どの写真も黒を基調とした衣装を身にまとってサングラスをかけていたり
かなりコワモテですよね!
街で4人並んで歩いていたら相当に迫力があるでしょう
そして、彼らの衣装に注目してみるとカッコいい細身のスーツを着ていることが多いことに気付く方もいるかもしれません
ミッシェルに憧れる素直な若いギタリストがいたとしたらこう思うでしょう
- あの、スーツかっこいいなー!どこに売ってるのかな?
- いくらぐらいするのかな?何ていうブランドなんだろうマルイで買えるかな?
筆者も若い頃、同じようなことを考えました。
就職活動のため、街の洋服屋さんに行って細身のスーツを物色してみても何だかミッシェルのスーツとは違うんです
どうしてもサラリーマン感が出てしまうんです!
何で同じスーツなのにここまで違うんだろう?…と、思いました
困り果てて就職活動も手に付かず、必死にバードメン(ミッシェルの曲)をコピーしていた時、筆者のバンドメンバーが救いの手を差し伸べてくれました
あれはな、モッズスーツっていうスーツなんだよ
「え?何? モッズスーツ?聞いたことない!それ何?」
そもそも街の洋服屋さんに売っているようなスーツではなく
60年代のイギリスのモッズ達が好んで着ていたスーツ、それがモッズスーツなんです!
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モッズスーツとは?
60年代のイギリスの労働者階級の若者の間で流行したファッション・カルチャーのこと…と文字で説明しても分かりにくいのですが
これがモッズです、すごく乱暴な表現をするならば「イギリスの族」ですね
細身のスーツとミリタリーコートを身にまとって、べスパを乗り回していたなんともおシャレな族ですが、反体制のとてもやんちゃな集団だったということです。
彼らが好んで着用していたのが、細身のテイラードスーツ
これらを総称してモッズスーツと呼ぶようになっていたんです。
ビートルズなんかもモッズスーツを衣装にしていましたよね!
スーツも時代によって進化するんですね!
つまり、ミッシェルガンエレファントはメンバーがリスペクトする1960年代の音楽だけではなくカルチャーや衣装までも徹底して追求していたんですね。
モッズカルチャーに影響を受けたアーティストは数知れず
当時はブリティッシュインベンションといって勢いのあったイギリスのロックバンドがアメリカのチャートを賑わしていた時期でもありました。
最もロックの勢いがあった時代の文化を肌で感じ再現するため、衣装にまでとことんこだわっていたんですね!
そんな、モッズのファッションは今でも若者に人気!
「今流行りのモッズコートが」等、ファッション雑誌でも見かけることがしばしばですがルーツはこういった所にあったんですね!
ミッシェルのスーツはオーダーメイド
衣装へのこだわりが凄い!というところまでは判明しましたが、彼らは一体どこでこのスーツを購入していたんでしょうか?
東京の世田谷(梅ケ丘)に洋服の並木というお店がありまして、そのお店でオーダーメイドでスーツを作っていたのです
うーむ、凄まじい店の佇まいですね!
明らかに堅気の人がスーツを買いに行けるような雰囲気ではありません…が実際に店内に足を踏み入れてみると洋服の生地が山積みにされていて中には優しいご主人がいらっしゃいます。
筆者もこのお店でスーツを2着作りました。
先代のご主人が存命の時でしたが、職人気質のしっかりとした仕事と時折繰り出されるオヤジギャグがなんとも味わい深く一瞬でこのお店のファンになってしまいました!
今では息子さんが後を継がれてお店は今でもモッズスーツを作りに来るミュージシャンや芸人さんが後を絶ちません!
筆者が知っているだけでも
- 東京スカパラダイスオーケストラ
- 氣志團
- SCOOBIE DO
- がーまるちょば
- U字工事
等のメジャーなアーティストや芸人さんたちがこのお店でスーツを仕立てていたんです!
価格もリーズナブルで既製品を購入するぐらいの値段から完全オーダーメイドで仕立ててくれる上にアフターケアも万全です!(筆者もパンツが破れた時に修理してもらいましたよ)
スーツ以外には革ジャンも
ここまではスーツスタイルにフィーチャーして紹介をしてきましたが、モッズスーツ以外にも、革ジャンを着用していた時期もありました
ライダースジャケットを身にまとったこのスタイルも、やはり「ロッカーズ」というイギリスの若者文化から影響を受けています
さらにTHE WHO のCDジャケットのオマージュとも言えるこんな写真も!
一貫しているのは
60年代のロック音楽に対する凄まじいまでの愛
ですが、彼らの素晴らしいのは模倣だけで終わることなくルーツである60年代の音楽をベースにしつつ常に新しい試みをして自分達の音楽を追求し続けたということだと言えるでしょう
モッズと敵対する存在だったロッカーズのファッションをも取り入れたり、1つにこだわることなく常にインプットしそれをミッシェルガンエレファントというフィルターを通して世の中に発信し続けてきたのです!
もし彼らの音楽に触れる機会があれば、ルーツから滲み出る雰囲気やファッションにも注目してみるとさらに彼らの世界観に近づけるかもしれませんね!