Contents
パッチケーブルとは?
コンパクトエフェクター同士を繋ぐための短いシールドケーブルのことです。
マルチエフェクターが進化し、さらにDTMが全盛を迎えている21世紀の音楽シーンにおいても個性的なサウンドを求めるギタリストはコンパクトエフェクターを使用し続けています。
コンパクトエフェクターは複数繋げて使用する場合がほとんどなので、繋げる場合はパッチケーブルという短いシールドケーブルを使わなければなりません!
ギター → エフェクター → アンプ
という順番でギターからアンプまでを接続するわけですが
- ギターとエフェクターを繋ぐシールドケーブル
- エフェクターからアンプまでを繋ぐシールドケーブル
はステージの広さにもよりますが3メートルから5メートル長さが必要なので、頑張って高価なシールドケーブルを購入して使用するギタリストが多いのに対して
エフェクター同士を繋ぐパッチケーブルは軽視されてしまうことが多いのが現実です…
これが実は落とし穴で
ギターからエフェクターまでを繋ぐシールドケーブルがどんなに高品質であったとしてもエフェクター同士を繋ぐケーブルが安物のしょぼいケーブルだった場合、残念ながらギターからの信号がしょぼいケーブルの所でしょぼい音に劣化してしまいます。
「エフェクター沢山繋いだから音ヤセするし仕方ないかな〜」
と、いう風に思うギタリストもいるかもしれませんが
考えて必要なエフェクターを選びきちんとしたパッチケーブルを使用することによって、その音ヤセを最小限に食い止めてエフェクターのパフォーマンスを最大限引き出すことができるんです
そんなパッチケーブルの特徴やおすすめブランドを紹介していこうと思います!
スポンサードリンク
プラグの形状、ケーブルの長さ
さて、上の画像をご覧ください!
複数のコンパクトエフェクターやチューナーをスイッチャーに繋いでより機能的に接続されているエフェクトボードの好例の1つです。
見た目もさることながら機能性にも優れているのでライブでもマルチエフェクター並みに使いやすくなっています。
接続するにあたり無数のパッチケーブルが使用されているわけですが、よく見てください!
- 色々な長さ
- 色々なプラグの形
があるんですね!
それもそのはず、ギタリストによって求めるサウンドは千差万別
持っているコンパクトエフェクターやエフェクトボードの組み合わせもそれぞれなので、それに合わせてボード内のデザインを考えなければならないのです。
エフェクターによってプラグの差し込み口が違うものもあれば大きさもそれぞれなので、いざ配置して繋ぎ合わせようと思った時に
- あれ?パッチケーブルの長さが足りない!
- あれ?パッチケーブルのプラグがストレートだからケーブルが曲がってちぎれちゃいそう!
ということになってしまうことがしばしば起こります
パッチケーブルに限らず、シールドケーブルのプラグには2種類あります
上の画像のようにプラグがストレートになっているものとL字型になっているものがあります。
なので既製品のパッチケーブルには4通りのものがありまして
- ストレート/ストレート
- ストレート/L字型
- L字型/L字型
- L字型/L字型(クランク)
※L字型/L字型(クランク)というのは下の画像参照
この中から自分自身の持っているエフェクターとの組み合わせを考えて必要な本数を揃えるとよいでしょう
「何だか組み合わせるの面倒くさそう…」と思ったそこのあなた
パッチケーブルを繋いでエフェクターボードを作り上げるという一見地味そうなこの作業
実はめちゃくちゃ楽しいです!
「オーバードライブの後にディレイを繋いで…ソロの時にはディレイをオンにして伸びやかな音で…」と想像しながらの作業はワクワク感たっぷりです!
さて、そんなパッチケーブルも時代の進化とともに沢山の種類が発売されているのでおすすめのブランドを幾つか紹介していこうと思います
おすすめのブランド
Live Line
まず初心者の方におすすめしたいのがLive Lineですね!
1980年頃から生産されている元祖パッチケーブルです、リーズナブルでどこの楽器屋さんにも置いてあるぐらい定番なので使いやすさ抜群です。
日本製の確かな品質と、プラグの形状も耐久性も良いので2、3個コンパクトエフェクター買ったので繋いでみたいという初心者の方に非常におすすめです。
Belden
アメリカのブランド、ベルデンのケーブルはとても使いやすくクセがありません!
オーディオケーブルなどでも有名なベルデンのシールドケーブルはとにかく音に余分な特徴を与えないのが最大の特徴でありメリットだと言えるでしょう!
スイッチクラフト製のプラグがしっかりとエフェクターの差し込み口にフィットするのでライブ中にケーブルが抜けてしまうという事故の確率も減らしてくれます
ケーブルの種類によってはエフェクター並みに音質を向上させてくれるような高価なものも存在しますが、素直にギターやベースの良い音を伝えたいということであればベルデンのパッチケーブルがおすすめです
Providence
ジャパニーズスタンダードとも言える品質の高さ、より良いサウンドを目指すギタリストにうってつけなのがプロヴィデンスです。
シールドケーブルもさることながらプロヴィデンスのスイッチングシステムは多くのトップギタリストに使用され続けています。
システムを組み上げる際に最大限のパフォーマンスを求めるのであれば、やはり同じプロヴィデンスのケーブルを使えばその効果をさらに実感できることは間違いないでしょう。
同一のブランドのケーブルやエフェクターを使うことによって、音の方向性が均一化されるので求めるサウンドを出すことができるブランドを見つけて色々なパーツを同じブランドで統一していくというのもより良いサウンドに近づくための1つの手段と言えるでしょうね!
George L’s (ジョージエルス)
最近、流行りのソルダーレスケーブル(ハンダ付けが必要なし、長さを自由に選べるケーブル)の走りとも言えるジョージエルス
必要に応じてケーブルを自分でカットした上でプラグを取り付けることができるタイプですが、より多くのエフェクターを使って大掛かりなスイッチャーを使ったりする上級者から2、3個コンパクトを繋ぎたいんだという初心者まで本当に使い易い仕様になっています
1度これ!と決めてシステムを組んでずっとそのシステムを使うギタリストにとっては鬼に金棒ですが、ちょくちょくエフェクターを組み替えるギタリストだと「あ、この前カットしたケーブルの長さが足りない」なんてことにもなってしまいます。
サウンドに関しては文句無し!ブライトな質感で抜けが良いのが特徴です
Free the tone
国産ソルダーレスケーブルの雄、フリー・ザ・トーンのソルダーレスキットはとても使いやすくクリアーなサウンドが特徴です。
使いやすさや音質などは言うことなしなのですがちょいとお高めな値段設定になっていますので大掛かりなエフェクトボードを全部このブランドで統一しようとすると「え…この値段?」ということになってしまうことも考えられます
しかしながら品質は折り紙つきなので、考え抜いた上で必要な分を購入して使用すればあなたのシステムのサウンドが大幅に飛躍することは間違いないでしょう
まとめ
さてパッチケーブルについて色々説明をしてきましたが
- たかがパッチケーブルじゃん!なんでそんなに金かけなきゃならないの?
- それよりギターの腕前を磨いたらどうなの?
と、思われる方も中にはいるかもしれません!
その通り、たかがパッチケーブルなのです
されど
パッチケーブルは侮れません
エレキギターは電気回路を通して音を出す楽器ですよね!しょぼい音でギターを弾いていて貴方のテンションは上がりますか?
いつまでも自分の腕前のせいにしてサウンド面での向上心のないギタリストは、練習する以前にギターを上手になるという可能性を放棄していると言っても過言ではないでしょう。
確かなサウンドを自分の耳で確かめ、それに応じた演奏を研究して初めてエレキギターの本当の良い音に出会えるものだと筆者は信じています。
たかがパッチケーブルですが、良いものを使用することでサウンド面では飛躍的に向上します。
本当にびっくりするぐらい変わります
良い音を出すことによってライブハウスのPAオペレーターなど耳の肥えた人たちも
「このギタリスト良い音出すな」と思うようになってくれれば、さらに相乗効果でお客さんに良い音を提供できたりもします。
良い音は大きく鳴らしても耳障りではないからです!
と多少大げさに表現してしまいましたが、一見地味なようで効果絶大のパッチケーブル!
気になった方は色々試してみてくださいね!