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Gibson Les Paul
1952年にGibson社から発表されて以来、現在に至るまで数々のギタリストに使用されてきたLes Paul レス・ポールというエレキギター。
もともとはレス・ポールというギタリストのアーティストモデルとして開発されたのがその起源なのですが、歴史とともに様々なモデルが発表されフェンダーのストラトキャスターと並んでエレキギターを代表する機種として世界のギタリストから愛され続けているモデルです。
半世紀以上にもわたってギタリストに愛され続けているその理由とは?
レスポールを使用している有名なギタリストを紹介しつつ、その歴史や特徴などを紹介していこうと思います。
主なレスポール使用ギタリスト
ジミー・ペイジ Jimmy Page
まず紹介するのはジミー・ペイジです。
使い古された感はあるのですがエリッククラプトンやジェフベックと並んで世界三大ギタリストの1人に数えられていますよね。
ヤードバーズ、レッド・ツェッペリンのギタリストとして輝かしいキャリアがある彼ですが主にレッド・ツェッペリン在籍時にレスポールを弾き倒していたイメージが強いですね。
彼の生み出した後世に残るリフや名曲の数々、有名な「バイオリンの弦でギターを弾く」という荒技?(名演)もレスポール抜きでは語ることができない伝説だと言えるでしょう!
松本孝弘
日本を代表するギタリストの一人、B’zの松本孝弘もレスポールユーザーの一人です。Gibson社からアジア人初となるシグネイチャーモデルを発売。
日本でCDが売れまくった90年代、彼もレスポールを弾きまくって日本の音楽シーンを暴れ回っていたのは周知の事実です。
松本の代名詞とも言える骨太なギターサウンドはレスポールならではと言えるでしょう。
スラッシュ Slash
レスポールをセクシーに弾きこなすギタリストと言えばこの人でしょう。
元ガンズアンドローゼスのスラッシュです。
近年はワイルドなイメージが強い彼ですが、ガンズ時代は男である筆者も惚れ惚れするぐらいセクシーな佇まいでレスポールを携えて演奏する姿が印象的でした。
彼の体の一部なんじゃないかと思うくらいレスポールを構えている姿が様になっていますよね。そしてあの甘いトーンで泣きのギターソロを弾くんですから、本当にカッコイイ!と思わせてくれるギタリストです。
奥田民生
そして日本からはもう一人!奥田民生です。
ギターボーカルというイメージの強い彼ですが、ソロからバッキングまでレベルの高いプレイが魅力ですよね。
レスポールは何本も所有していて、さらに彼もGibsonからシグネイチャーモデルを発表しています。
リードギタリストのような派手さはないですが、レスポールの良い部分を余すところなく引き出した絶品の音が彼の持ち味だと思います。
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レスポールの種類は?
レスポールが1952年に発表されてから、現在に至るまで様々な種類が発売されてきましたがその幾つかを簡単に紹介したいと思います。
Standard (スタンダード)
その名の通り最もスタンダードなレスポールです。1952年に発表されてから2008年で大幅な仕様の変更をするまでレスポールの中心であり続けたラインナップです。
ボディはメイプルトップにマホガニーバック
ネックはマホガニーで、ローズウッド指板
古い機種を除いてピックアップはハムバッカーが2つ搭載されています。
Traditional(トラディショナル)
2008年にスタンダードが大幅な仕様変更をしたため
「何だよ!そんな変更いらねーんだよ、昔ながらのレスポールがいいんだよ!」と言う昔ながらのレスポールファンのためにラインナップされたモデルです。
基本的にスタンダードのスペックを継承しています。個人的には半世紀以上経っているわけですからTraditionalと言うネーミングもありかな?と思いますね。
ギブソンのスタンダードは進化し続けるんだ!という意思表示なのでしょうかね?
Custom(カスタム)
1954年からラインナップされているモデルです。
簡単に言うならレスポールの最上位機種と言ってもいいでしょう。昔はカラーバリエーションが黒しかなかったので「ブラックビューティ」なんて言われていましたが、現在では白もラインナップされています。
音はリッチ、見た目はゴージャス
ギターの王様みたいだな!と筆者は思っているんですが何せ重いのが特徴ですね!その分音には貫禄があります。
Studio(スタジオ)
カスタムと対極にあるのがこのモデル、装飾を省いた分安く買えるモデルです(とは言っても10万円近くしますが…)
基本的な材質やスペックはスタンダードと同じなのでコストパフォーマンスは高いといえるでしょう。
見た目重視のギタリストには向いていないかもしれませんね
Special(スペシャル)
廉価版として発表されたモデルですね!
ピックアップがP-90だったり、ブリッジの仕様が異なっているのでサウンド面で少し変化があります。
ただ、スタンダードと比べて「劣る」わけではなくスペシャルならではのサウンドとして捉えれば個性的な面白いキャラクターのギターであるといえるでしょう。
前述の奥田民生もこのスペシャルにビグスビーを取り付けたモデルを使っていますよね!
Les paul Jr.(レスポールジュニア)
スペシャルよりも一回り小さいジュニア向けの廉価版です。
ピックアップが1つしか付いていないとてもシンプルなレスポールですが、他のレスポールにはない独特なサウンドが特徴です。
回路がシンプルで、ボディが小さくても「普通のレスポールとは違うけれどストラトよりはパワーのある素直なサウンド」が出るので、そういう音を求めているギタリストにはとても相性が良いと言えるでしょう。
安くてシンプルだから悪いわけではないと筆者も思います。
レスポールの魅力・可能性
レスポールの使用ギタリストや種類について触れてきましたが
何故こんなにも世界中のギタリストに長年にわたって愛され毎年のようにマイナーチェンジが行われ生産され続けているのでしょうか?
まずは使用しているギタリストを見てみると
弾いている姿がとてもセクシーに見えませんか?
レスポールの形は女性のボディラインを模して造られたとも言われています。そんな物体を抱えて無我夢中で演奏している姿はどこかセクシーに映るのかもしれません。
「良い音」が出るギターは世界にたくさんあるけれど、レスポール独特のあの形状・ボディラインは他にはない大きな魅力の1つだと言えるでしょう。
「レスポールは見た目重視、形だけなのかよ!」と言われそうなのでサウンド面からもその魅力に迫ってみましょう!
レスポールは基本的にパワーのあるハムバッキングのピックアップが2つ搭載されています。
音が暴れて収拾がつかなくなってしまいそうですが、ボディ材がマホガニーだけではなくメイプルトップ使用となっているのでパワー感はそのままにメイプル材独特の高音のバランスが混ざり合って「まとまった・品のある」サウンドに仕上がっていると言う特徴があります。
同じマホガニー材を使っているGibsonのSGと比較するとそのサウンドの違いがはっきりするんですが、メイプルトップ使用になっていないSGは音が暴れる傾向があるので使用できるジャンルが限定的になっているのではないかと思います。
レスポールがたくさんのギタリストから愛されるのはその「サウンドの汎用性の高さ」による所が所以だと言えますよね!
(SGがダメだと言っているわけではないですよ!)
前述の使用ギタリストを思い浮かべてみてください。
ジミーペイジやスラッシュなど立ち姿が美しいギタリストから奥田民生のように「音楽マニア」とも言えるサウンドの魔術師までを虜にしてしまうんです。
いかに守備範囲が広いギターかということが分かりますよね!
まとめ
いかがでしょう?
そんなに安くないギターではありますが、あらゆる角度から検証しても非の打ち所がないギターだと思います。
デメリットがあるとすればやはり「重い」というところと「ネックが太い」というところになると思います…が、レスポールのサウンドのキャラクターを作るための要素だと考えれば仕方のないことかもしれませんね
是非楽器屋さんで弾いてお気に入りの1本を見つけてみてくださいね!